アヴェ・マリターレ!
あの時ああしておけばよかったと思うことがある。
後悔しても仕方がないと思う時はある。
選択肢の前に戻れたら人生もきっと楽なんだろう。
あの時の課金したお金があれば、今かなり金銭的余裕があったのに・・・・・・。
人生にチャプター機能キボンヌ。
まぁ、こんな与太話は置いておいて本題へ。
ハイブリット・アミューズメント・ショウbpm本公演「アヴェ・マリターレ!」について。
私が観たことがあるのは2016年にbpmさんが再演したものなのだが、2009年に演劇企画製作集団TWIN-BEAT名義の上演が初らしい。
あらすじは、相続によって多大な借金を背負ったなんでも屋・時男の元にウエディング・プランナーの仕事が舞い込んできた。
訳ありカップルへのプランニングも無事終わったかに見えたその時、時男は予期せぬ展開で命を落としてしまう。
死んだはずの時男の前に、強烈なキャラクターの天使と悪魔が。
時男は、間違いで引き起こされてしまった自分の死をやり直すために、何度も死の直前へ戻り、少しずつ正解へ近づけようとする、ファンタジー×ウエディング×シチュエーション・コメディだ。
?なんか聞き覚えがある展開?それもそのはず。
この舞台の世界観は以前書いた「シーサイド・スーサイド」の世界の延長線上にある世界のため、同じキャラクターが出てくる。
ただ、シーサイド・スーサイドを観ていなくても問題なく舞台を楽しめるが、観ていると天使と悪魔のやり取りがより楽しめる。
初見でも常連でも楽しめる作り込みが嬉しいところである。
またbpmさんの舞台の見所でもあるセリフのチョイス。
この舞台が、ループものなので繰り返すたびに変化するやり取りは必見だ。
この「アヴェ・マリターレ!」だが結婚について描いていて、色々と考えさせられる。
その中でもバージンロードってあるじゃないですか。
花嫁が父親と一緒に歩いてくるアレ。
新郎は1人で歩いてきて、その後に花嫁が父親と一緒に歩き、その一歩が一年と考えられ父親から新郎へバトンタッチしてその先の未来を表しているという。
花嫁の人生が詰まっているものだが、新郎側にはないのだろうか?
花嫁の父親にも思うことは多々あると思うが、新郎側の両親にも思うことはあると思う。
舞台のセリフでも「バージンロードはあって、なぜ童◯ロードがないのか!」「新郎の父親だって息子と歩きたい」という男親の心境を語るものがある。
確かに聞いたことはないな、童◯ロード。
言葉的には汚い感じもするが、この男女平等社会の風潮ならありなのではないだろうか?
上手いことお洒落な名前をつければイケる気がする。
些細なことで人生は変わる。ゆえに人生とは大事な選択肢の連続である。
「きっと後悔しないことはないが、納得できる生き方をしていきたい。」と思う今日この頃である、まる。