ゾンビ

  • Aug 11, 2020
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昨今色々な作品に取り上げられているゾンビ。主にホラー作品に多く登場するゾンビ。

そもそもゾンビとは何か?

調べてみると、元々は西アフリカ方面の精霊信仰であった「ヴォドゥン」がアフリカ大陸から奴隷貿易経由でカリブ海地域に伝わりカトリックやドルイド教などとカオスに混合し「ブードゥー教」と言う新たな土着信仰として根付いたのが始まりである。

ヴォドゥンの教えでは「ゾンビ」と言う神の1人の名前であり、転じて「不思議な力を持つもの」全般のことをさす。すごい薬の知識がある村の村長、どっかのヌシと呼ばれる巨大な動物、綺麗な鉱石、人知を超えた存在は全て「ゾンビ」だったそうだ。

それが、海を越えてカリブの信仰と同化して意味が「不思議なもの→化物、妖怪」と変貌した。

さらに、奴隷として強制連行された身分の人々が日々の仕打ちに耐え忍ぶために信仰していたため、内容が「精霊の力を借りて憎い相手を呪い殺す方法」のように呪術的内容が先鋭化し、その一環で人間を生ける屍―ゾンビにする呪法が生まれた。

毒などでギリギリの仮死状態にして、目覚めるのを待つ。

うまく意識を取り戻したら、植物毒メインの幻覚剤にて思考と体の自由を奪って、奴隷化すると言うものだそうだ。

実在したゾンビは死体でもなければ腐ってもいなく、見えない力で操られているわけでもない。意図的な服毒で脳障害を負わされた、生きた人間である。

何とも悍ましい行為だ。

 

ホラー作品やファンタジー作品では、後遺症を負った廃人であるブードゥー教のゾンビとは異なり、「生物学的に一度生命活動を停止した死体が、何か別の意思に操られ自律行動する」「ゾンビに噛まれたり、殺されるとその者もゾンビの仲間入りする」と言う特徴を多く共有する。

これらのソンビ像を決定づけたのは映画監督のジョージ・A・ロメロ氏とされている。

ロメロ氏はブードゥー教のゾンビの特徴に吸血鬼の十八番である「外傷を負わされた人間を仲間にする」と言う特徴を加えた。

ロメロ氏の作品によって、ゾンビの基本イメージが完全に確立された。

それ以降、呪術的な力から化学薬品や寄生虫などがゾンビの原因として描かれていくようになった。

現在は、ファンタジーな力で動くゾンビとSF的理由づけで動くゾンビの半々で描かれることが多いだろう。

 

個人的にゾンビ系作品で一番好きなのは「ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~」だ。

この作品はホラーではない。

社畜がゾンビで溢れかえった世界で、自身がゾンビになるまでにやりたいことをやる、という作品だ。

この作品ホラーではないのでホラーが苦手な人も気軽に読めるのがいい。

現在は4巻まで出ているので、直ぐにでも買いにいけるのもいい。

興味が出たら是非とも書店へ行ってもらいたい。

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