ケモノキングダム〜ZOO〜
唐突だが、動物園のカリスマとは誰であろうか?
百獣の王ライオン? 霊長類のゴリラ? トラ? 狐? クマ? サイ? ロバ?
やはり私はパンダだと思う。
あの白と黒の笹ジャンキーな彼らの愛嬌がなんとも引き寄せられる。
圧倒的に動物園でもパンダの赤ちゃんの誕生の話とかはTVでもよく見かけるほどに彼らのネームバリューは高い。
そこでお勧めしたいのがコチラ!・・・上野動物園を舞台にした架空のファンタジー擬人化漫画・『ケモノキングダム』だ。
上下巻の2巻とお求めやすいのもいいところだ。
作者は上巻・下巻にするか上巻・野巻にするか本気で会議したそうだ。
物語のあらすじは、最古の歴史を持つ始まりの国『アッパーヤード』に30年以上平和な治世をもたらし、賢王と呼ばれた笹王パンダの没後、その王座を代理としてレッサーパンダが継ぐことになった。
しかし、先代ほどのカリスマ性に欠け「負ける気がしない」「食欲がわく」とまで言われた彼からその王座を奪おうとする者が続出する。
そんな中遂にアッパーヤード全土を手に入れるべく動き出した、東部の一大勢力を仕切る百獣の王ライオンとパンダ王の代より西武の警護を任されているオオワシの二匹を中心に、ドS大賢者なシロフクロウや現在育児休暇中のハードボイルドカンガルーなど、個性豊かな動物たちが繰り広げる壮絶なボケとツッコミの応酬のコミカル漫画だ。
登場するキャラクターたちは上野動物園の飼育動物が元になっており、人間のキャラクターは存在しない。
登場動物の半数は人間の姿をしているが、動物のままのキャラクターたちも存在している。
擬人化好き、ケモノ好き、動物好きも楽しめる。
また、怪我で飛べなくなったオオワシをはじめ、上野動物園の実物のエピソードを元にした設定が数多く存在しているのも特徴的だ。
この漫画を読んでから上野動物園を回ってみるのも面白い。
各キャラクターのモデルがいるため、「これがあのオオワシか。」や、「あのライオンはこれかな?」みたいな聖地巡礼も楽しめる。
さらに、ギャグ漫画なのでギャグにも注目したい。
女房の忘れ形見を縫い付けたカンガルーの「女房は懐の深いやつだった」と言ってマシンガンを取り出したり、ドールの「私には誰?でライオンはライオンか・・・はいはい、さすがライオン。メジャーメジャー。一度キツネに間違えられてみろ。どうせ私はマイナーさ」など動物らしさを全開にしていて面白い。
気になった方は是非ともお手に取っていただきたい。